リハビリのすゝめ

リハビリ関連の知識を中心に発信しています.

その運動療法「得たい反応」は何ですか?

はじめに

 

リハビリテーションでは,患者さんもしくは利用者さんに対して運動を通して身体機能や動作能力を向上させる運動療法が用いられます.

 

運動のメリットは皆さん重々理解していると思いますが,

 

使いようによっては目的とする効果が出ない,もしくは悪化する場合があります.

 

今回は,運動療法を行う上で私が注意していることについてお話します.

 

どんな運動療法をしよう?

運動療法は,患者さんの身体機能や動作能力を向上させる目的で行います.

 

どのような運動を取り入れるかは,検査・評価をした上で問題となっている機能障害によって決まってきます.

 

運動の種類や強度,時間や頻度など様々な要素がありますので,セラピストは色んなトレーニング方法を知っておいて損はありません.

 

同じ中殿筋をトレーニングする方法にしても,

 

背臥位,腹臥位,座位,立位など多くの手札があった方が難易度の調整にも役立ちます.

 

手札を増やす手段としては論文を読むことです.

 

どんな体位でどんな強度でトレーニングを行うのが効果的なのか?

 

実際の患者さんにはどんな効果があるのか?

 

論文にはそれを知るヒントが詰まっています.

 

 

「得たい反応」を明確にする

検査・評価が正確で,それにマッチした運動療法を行ったとしても,

 

その運動を正しいフォームで行わなければ意味がありません.

 

実際に行う運動は患者さんにとっては難しい課題である場合もあります.

 

患者さんは苦手な動きに対して,代償動作をして巧みに ”見た目できている風” にしてきます.

 

私達セラピストは訓練中の代償動作を見逃さないようにしなければいけません.

 

そこで重要なのが「得たい反応」を明確にすることです.

 

視診だけでなく,触診もしながら「得たい反応」が得られているかを確認します.

 

もし得たい反応が得られていなければ,

 

患者さんが代償動作を使っている,もしくは

 

その運動課題が患者さんには難易度が高い

 

などが考えられますので別の方法で運動を考えていかなければいけません.

 

おわりに

運動療法に関する私の考えをまとめました.

 

一つの筋肉に対する様々なトレーニングを知識として持っておくこと,

 

実際にトレーニングをする際は「得たい反応」を明確にしておくことが大事です.

 

今やってるその運動療法,「得たい反応」は何ですか?